柔道で左組みが有利と言われる理由

柔道でも、他のスポーツでも左構えとかサウスポーとか言う名前で呼ばれることがあります。

要は、左利きの人の構え方だったり、左腕や左足が利くと言う状態のことを示す呼び名になります。

人間は元々腕も足もどちらか、もしくは両方を意識せずに使うことが出来ます。

俗に言う反射反応ですが、とっさに何も考えず出た腕が右だったり、左だったりすることがあります。

サッカーなどでも、不意にボールを蹴った足が左だったり、空手の回し蹴りが右なら自然に出来るなど、頭で考えなくても体が勝手に動きます。

このように人間は、主に右利きか左利きかに分かれますが、人口比率で言うと50:50ではありません。

ここに左組みが有利と言われる理由の一つがあります。

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大多数は右利きで右組み

柔道を習ったりする時に、初回から左組みを教えることはあまり無いと思います。

最初から左組みで教える先生は、余程左組みが有利と分かっているか、動きを見ただけで左利きと分かるかのどちらかです。

柔道を部活で行った時も、いろんな道場に行ったときも、一様に右組みで教えていました。

中には左組みで技を掛ける人もいましたが、9割以上は右組みで技も右掛けという状況でした。

そのような状況ですので、当然左組みを教えられる先生も少ないわけで、自然に右組みが基本と言う風潮になっていきます。

逆を返せば、右組み多数で慣れているところに、突然左組みの人が混じったらどうなるか。

対処方法も良く分からず、技を防げず投げられてしまう、という形になり左組み有利と思われる状況になってしまいます。

何事も左で行うのは良くないという風潮

昭和時代には、箸や鉛筆は右手、家でも、学校でも同じように教わりました。

そんな中、何気なく書きやすい左手で文字を書いていると、”右手で持って書く様に”と怒られた記憶があります。

今から数十年前の時代は、そのように左手で文字を書いたり、左腕でボールを投げたりすることが良くないという風潮を感じていました。

今は平成ですが、左手で文字を書いたり、左腕でボールを投げたりすることはむしろ右脳を活性化し、記憶力や想像力が養われると言うことで推奨されるようになって来ました。

柔道でも、最初から利き腕や利き足を見て、左組みを教えるところも増えてきました。

それだけ、左利きによる左組みが浸透してきたことは、本人の特性を生かした良い動きだと思います。

本当に左組みが有利なのか

左組みは数が少なく、練習相手にもいない場合は、試合でいきなり左組みの選手を相手にしたら、対処方法が分からず負けてしまう、ハンデになってしまうということが想像できます。

でも、左組みの選手が普段から練習相手としているならどうでしょうか?

練習相手の半数ではなくても、少数でもいれば左組みの対策練習は可能です。

後は、いろんな体型やタイプの違い程度ですので、遠征などで補えば何とかなると思います。

左組みも最近では珍しいと感じなくなってきているので、苦手意識を持たずに、何度も練習することが”有利”と言われる概念を崩すことに繋がると思います。

何となく苦手、と思う感情も、もしかすると左組みとの練習が足りないがために、自然に拒否反応を示しているのかもしれません。

その状態では、試合をする前から負けている気がします。

苦手な相手とも練習をして克服した方が、結果的に良いと思いますよ。

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