柔道の捨て身技である巴投げのやり方と変形技

柔道の投げ技の中に巴投げというものがあります。

これは技の分類では”捨て身技”になりますが、文字からすると自分の身を犠牲にして相手を投げる技になります。

実際は、自分の体や重心の移動を利用して相手を投げる、と解釈したほうがいいですが、何故か、身を切らせて骨を絶つ、意味合いの名前になっています

名前はともかく、柔道の捨て身技にはいくつかあり、自分の後ろに投げる真捨て身技や、相手の横方向に投げる横捨て身技があります。

柔道技の紹介本などを見ると、全部で20種類ほどありますが、よく見るポピュラーなものは半分ほどです。

因みに巻き込み技も捨て身技の一種と紹介される場合もありますが、今回は含まないこととします。

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主な捨て身技の種類

さて、柔道の捨て身技には真捨て身技と、横捨て身技があると言いましたが、よく知られた技の名前を紹介します。

真捨て身技には、巴投げ、隅返し、裏投げが。

横捨て身技には、横車、谷落としがあります。

因みに、山下泰裕八段さんが、故斉藤仁九段に掛けられ足を折った、蟹ばさみも横捨て身技ですが、この一件以来禁止技になっています。

どれも自分の体重を利用して、相手を投げるだけに豪快さは言うまでもありません。

技に魅了され、練習に嵌る人も多いので人気の高い技です。

巴投げの入り方と掛け方

基本的な巴投げですが、右組の場合でやり方を説明します。

引き手左腕、釣り手右腕で相手と組んだ状態で、自分の腰を後ろに引きます。

それと同時に、右足の先裏の部分、指の付け根辺りを相手の下腹部あたりに当てますが、この時蹴ってはいけません、あくまで当てるだけです。

引き手と釣り手を持ったまま引き付け、腰を更に落とし、左膝を曲げるようにします。

この時、おしりから落ちるようなやり方をすると、相手が自分に乗りかかることになりますので、潰されることになり結果として、抑えられてしまいます。

左膝を曲げて腰の辺りから、滑り込むようにするとちょうど相手の体が右足に乗るような形になりますので、後ろに重心が移動するのを確認して、右足で相手を押します。

すると、相手は右足一本で宙に浮いているような格好になるので、そのままの勢いで投げることが出来ます。

これが良く見る基本形の巴投げのやり方です。

巴投げの変形技

巴投げも基本形に近いと、掛けた瞬間に相手に踏ん張られ、体を落とすようにすると潰されてしまい、技を封じられてしまいます。

基本形だと右足の膝が相手に向くため、踏ん張られてしまったときに膝が邪魔になり押せなくなるからです。

これを解消すれば、相手が潰しに来た時でも足の押す力で、投げてしまうことが出来てしまいます。

これも巴投げの変形として見る技ですが、相手に潰されにくくなるので決まる確率も上がります。

まず、基本形と同様に入りますが、違うのは相手の下腹部に当てる右足の角度の違いです。

基本は相手に対してまっすぐで、つま先は頭の方向を向きますが、変形技は足を開くので足の向きは逆になります。

つまり相手の足の方向につま先が向くことになりますが、膝の動きが自由になり力が入りやすくなるので相手の潰しに対抗できるようになります。

相手は60キロ程度でも、基本形と比べて遥かに力が入れやすく、潰れ難いことが分かります。

加えて、畳に付く瞬間に体も相手に対して、横向きから相手の足の方に回るようにすると更に力が入り効果的です。

最後に巴投げの弱点ですが、重量級を投げるにはちょっと難しいということです。

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