柔道を初めて習い練習するということで、まったくの初心者と仮定いたします。
その場合、受身もうまく取れないため投げることが出来ませんし、技も知りませんので皆がやっているような練習は出来ないことになります。
今回は、そのような初心者ということで、寝技や立ち技の練習メニューについて記したいと思います。
準備運動を含めた基礎体力作り
柔道は他のスポーツと違い、特殊な動きや約束事の多いものです。
まず初めに受身を覚える必要がありますが、これがある程度出来ないうちは立ち技の乱取りを絶対にさせてはいけません。
何はともあれ、安全のために受身と言うものが存在するので、しっかりとぎこちない動きが無くなるまで反復して練習しましょう。
これを疎かにして、骨折や脱臼、最悪は頭を打ったりして救急車で運ばれたりすることになります。
それから受身と同じ位大事なのが基礎体力です。
腕立て、腹筋、背筋、スクワットどれも30回以上は出来ないと練習についていくことは難しいでしょう。
それに、基礎的な体力が足りずに練習途中で具合が悪くなったりと言うことの無いようにしっかりと基礎体力を付けるようにしましょう。
寝技の練習メニュー
寝技を始める場合、押さえ込んだり、逃げたりするための動きが必要になります。
押さえ込むに当たっては、脇を絞って、胸を張ることが基本的動作になりますが、道場の端から端まで腕の力だけで移動できるようにしましょう。
これが満足に出来ないと、押さえ込んでも相手に逃げられてしまいます。
一方逆に押さえ込まれた時の逃げる動作ですが、相手を押して隙間が出来た瞬間に体を捻り、抜け出すことになります。
これは仰向けや横向きの状態から、押さえ込んだ相手の体を想定して瞬間的に腕で押し出すようにします。
と同時に、体を捻りエビのような動きで、相手から離れるという練習を何度も行う必要があります。
柔道では寝技の基礎として、各学校や道場で指導されますので、初心者のうちは、体が自然に反応するまで繰り返し練習しましょう。
立ち技の練習メニュー
さて立ち技ですが、まずは背負い投げなどの投げ技の入り方を教わることになります。
腕の引き方、体の入れ方、膝の曲げ方など、打ち込み練習も始めることになります。
打ち込み練習で、ある程度スムーズに入れるようになったら乱取りをするようになります。
ただし、投げられた時に受身がきちんと取れるようになっていればいいのですが、不十分な場合は掛ける技を限定したりして実施します。
軽く投げられてもきちんと受身が取れるようになれば、技の制限無しで乱取りを行うことになります。
投げる練習と、投げられる練習どちらもきちんと練習しましょう。
初心者が陥りやすい故障事例
初心者のうちは、いろんなスポーツをやって来た人以外は、どうしても体力や筋力面で劣りがちです。
少しでも早く筋力を付けたいという気持ちは大事ですが、焦り過ぎるとよくありません。
特に筋肉を付けるトレーニングで多いのが、筋肉や関節の炎症です。
結局は体の許容以上に練習をしてしまい、筋肉や関節に負担を掛けてしまうことが原因ですが、体が出来上がっていないうちはオーバーワークになりがちですので注意が必要です。
それに準備運動をろくにしないうちに体を動かすこともよくありません。
柔道は大きな力を必要とするので、肉離れや腱の損傷(場合によっては切断)などが起こってしまいます。
そうなると、数週間練習が出来なくなってしまうのできちんと準備運動で体を温めるようにしましょう。
冬でも湯気が出るほどが理想的ですが、体がポカポカしてくるまでは行うようにしましょう。