柔道における階級と分け方の基準

柔道の試合で、中高生などでは団体戦と言うものがあります。

5人どうしで戦うのが基本ですが、その際体重区分はありません。

俗にいう体重無差別での対戦で試合が進められることになります。

当然、体重が50キロ 対 100キロという対戦もあり得るため、小さい人にとっては大変キツイ条件になります。

個人戦では、体重別の階級に分けられることが一般的ですが、日本選手権などの大きな大会では、個人戦とはいえ体重無差別が伝統となっています。

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体重別に分ける理由

体重別に分ける競技として、柔道以外には、ボクシングやレスリングがあり、格闘技以外ではウェイトリフティングなどがあります。

体重によって筋肉の量が異なるため、重いほど筋肉量が多いので、体重別階級に分けないと力の差が不公平になる、と言う考えの元、分けられています。

しかし、柔道の場合だけは、無差別で戦うことがあり、少々矛盾していると思ってしまいます。

柔道には、柔よく剛を制す、という理念があり、小さい者でも大きな者を倒すことができる、と言う考えから来ています。

とはいえ、柔道がオリンピックで正式競技になる頃には、体重で分ける方式がふさわしいということで、今のような分け方が一般的になりました。

体重別の分け方

男子、女子ともに下階級が分けられていますが、体重の分け方が異なります。

男子の場合は、60キロ以下、66キロ以下、73キロ以下、81キロ以下、90キロ以下、100キロ以下、100キロ超。

女子の場合は、48キロ以下、52キロ以下、57キロ以下、63キロ以下、70キロ以下、78キロ以下、78キロ超。

という分け方になっています。

因みにこれはオリンピックや全日本の場合ですが、中学生や高校生の大会などでは、階級数の分け方が少なくなっていたりします。

大会の時短を狙った為の様ですが、同じ階級の体重範囲が広くなる傾向にあり、上限と下限近くでは10キロ近くあり、試合をする方からすれば、ちょっと大変かもしれません。

減量の仕方を間違えると

試合まで残りの日数が無い場合、食べず飲まずでサウナスーツを着込んでは、体を動かす無理な減量をしがちですが、とても危険です。

ダイエットの経験がある方ならご存知だと思いますが、力が入らなかったり、フラついたり、場合によっては意識を失ったりします。

柔道など試合に出るため減量し、当日計量が終わってから、食事を普通にしても、いつもと体の調子が違う感じがし、力が入らないことがあります。

最近の糖質制限と理屈が同じですが、体重が落ちたのは、脂肪が燃えたのではなく、糖という燃料が無くなったので筋肉を消費しているためです。

このため、急激に減量をすると筋肉が減り、いざ試合で力を出そうと思っても出ず、負けてしまう結果になってしまいます。

それに倒れる原因にもなり、非常に危険です。

ゆっくりじっくり、力の入り具合を確かめながら安全に減量してください。

階級分け導入時の反発

余談ですが、元々柔道には階級はありませんでした。

現代のように体重分けする際には、柔よく剛を制すの精神に反する、という猛反発にあいました。

最近でも胴着を白だけではなく、青にするとかという議論がありましたが、世界に広まる上では仕方の無いことなのかもしれません。

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