柔道をしている人の中に、耳が変形している人を見かけることがありますが、知らない人から見ると驚かれることもあります。
確かに日常生活でそのようなことは起こらないので、なぜだろうと不思議に思われます。
耳が変形するのは柔道だけなのか?という疑問もありますがそれ以外にもたくさんの競技で起こります。
柔道、レスリング(プロレス含む)、ラグビーは確率高めでよく見ますが、相撲とボクシングはまれに起こるという程度です。
因みに有名な方ですと、吉田沙保里さん、桜庭和志さん、横綱白鵬関、貴花田親方、などなど。
そうなる過程についてもいろいろ説明していきたいと思います。
耳が変形していく過程や痛み
どのような時に、どのようなことをすると耳が変形するのか疑問に思われるでしょうが、以外に簡単な原因で起こります。
寝技であれば、相手に頭を抱えられたりして耳を擦られたり、押さえつけられたりした時。
立ち技であれば、引き手などが耳に何度か当たったりした時に起こりやすくなります。
何度かこのようにされるうちに、耳の中の血管が切れ内出血するようになります。
兆候としては耳が赤くなり、熱を持った状況が該当します。
熱を冷やし、内出血を抑えようとしますが、すぐには治まらないので、次の日も練習することでどんどん悪化していきます。
気がついた時には、痛みでが気になり、耳は大きく腫れ上がり、耳孔も塞がるほどになり、生活にも支障が出始めるでしょう。
それに耳の皮膚が破れると、血が出ることになりますので、その時はちょっとしたホラーになってしまいます
耳変形で起こる障害と予防
耳変形が起こると、痛みと腫れが大きな症状になります。
それ以外には、耳の穴が塞がることによる聞こえにくさ、内耳にも影響が及んだ場合には難聴なども起こり得ます。
それに中の血が固まるまでの炎症が起こっている期間は、ちょっと当たっただけでも痛みが走り、練習もしたくなくなります。
さて、予防方法ですが、耳が熱を持ち微小な内出血が確認された時点で、ヘッドギアを付けることをお勧めします。
これで多少は擦れる心配が無くなるので、悪化を防げます、ただ付けると暑いので夏は地獄ですが。
あとは、腫れ上がり血が固まる前に、整形外科で血を抜いてもらうことです。
耳が温かいうちに血を抜いてもらうことで、固まっても最小限の変形で治まることが期待できます。
痛みが出ている時には、速やかに氷のうなどで冷やし炎症を抑えることが重要です。
なお、昔は固まってしまうとどうにもならず、そのままでしたが、最近では固まっても外科手術で血の塊を取り除くことが出来、ほぼ元の形に戻せるようです。
良いこと悪いこと
今では外科手術でほぼ元に戻るとはいえ、良いこと悪いことどちらもあります。
先ず、悪いことですが、知らない人から見ると異様に見えるということです。
ジロジロと好奇の目で見られた時には、逃げ出したい気持ちにもなるでしょう。
良いことと言えば、テレビで総合格闘技を放映するようになり認知度が上がったことです。
初めて会うような人でも”柔道かい?”と聞かれることにより、話のネタが出来ることです。
ジロジロ見られて敬遠されるよりは、きちんと言葉で聞いてもらえたほうが気分的に楽かと思います。